百合模様 #1〜共有と専有〜
共有と専有 なんだか難しそうな題名になってしまった。
ラブという薬
を読んだ。
心が洗われるような気持ちのいい本だった。
洗濯機ではなく、きっと手揉み洗いだった。
思ってることを言葉にすることは、簡単なようで意外と難しいということ。
共感することは、大事だと信じつつ、
決して日常ではなかったということ。
SNS社会が加速するいま、"共有"が日常になって、"承認"に飢えて、麻痺していたということ。
そして、"共有する"ということになにも違和感を抱いてない自分がいた。
一方的でしかなくて、単なる空虚な"共有"でしかなかったことを恥じたり。
考えさせられたといえば月並みですが、 気持ちが軽くなる、本でした。
現代人の心の処方に使ってもいいんじゃないかと思うくらいに。
誰かに共有することはとても素敵なことだと思う一方で、その行動の何かが自分を辛くさせているのかもしれない。
共有することをとどまって、 自分の中で専有することで、心の中でじっくりと発酵していって、他のものを巻き込んで、いいアイデアにつながったり、自分だけの大事な宝物になったりする。
でも、そんな素敵な考えが、自然と導き出せるようになるには、
まだまだ試練を乗り越えないと無理なんだから。
とか、人生半人前な自分を蔑んだりするけど、こういう本を呼んで、考え方を拝借して自分の中で考えて消化することは、映画と一緒で擬似体験したのと一緒だと思う。
SNS絡みのあってはいけない出来事は、"ラブ"を知らず、責任から逃れた思考の結果。
それはきっと、ネットが産んだ退化。
だと思った。
思ってしまった。
すべての人が一方向を向くことはきっとできないけれど、その人の目線に立つことは誰でもできる。
相手の座っている椅子に一度座ってみる。
怖がらずに、耳を傾ける。
偽善という言葉に怯えず、心に正直に相手を想う。
今日は心を育てることに正直に向き合えた。
「ラブという薬」
著者:いとうせいこう / 星野概念
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